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<マスクと熱中症>

最近「マスクを外しましょう」という話が多く聞かれます

テレビなどのマスメディアでも「熱中症予防のためにマスクを外しましょう」という風潮で報道されています

そこで、ちょっと調べてみました

総務省から出されている資料を見ると、夏場にどれだけの方が熱中症で救急搬送されていたかがわかります

6月から9月までの間に熱中症で救急搬送された数は、

  2015年  52,948件

  2016年  47,624件

  2017年  49,583件

  2018年  92,710件

  2019年  66,869件

  2020年  63,869件

  2021年  46,251件

と発表されています

これを見てどのように感じますか?

新型コロナウィルス感染症が始まった2020年以降の数字が特別多くなっているわけではないように見えます

確かに屋外での運動などは新型コロナ感染症が広がってから減っていると思われますが、昨年の夏は甲子園で野球大会もやっていますし、東京オリンピックも開催されていました

にもかかわらず、2018年に比べると半減しています

最近は、屋内での熱中症にも警鐘が鳴らされ、エアコンの使用が推奨されていることが、患者さんの減少につながっているのではないでしょうか

屋外でのマスク着用は個人の判断でつける、外すを考えればいいと思います

まるで外すのが当たり前というような報道は少し違和感があります

マスク着用に関しては、こんな場面ではマスクをしましょう、というような報道をしてほしいと思います

一昨年も、昨年も屋外で気温の高い時には適宜外しましょうと言っていたはずです

熱中症の予防の基本は、水分補給と休憩で、体を冷やすことです

コロナに関しては簡単に処方できる治療薬はまだ認可されていませんので、工夫しながら感染予防できるよう、これからも生活していく必要がありそうです