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<妊娠・授乳中の花粉症>

今年の花粉症はどうでしょうか

日本気象協会の予想では長野県は、例年よりはやや少ないものの、昨年よりは多いとのことです

松本の飛散開始日の予想は2月28日となっていて、公式にはまだ飛散していないことになっていますが、当院には2月初めころからくしゃみ、鼻水、目のかゆみなどを訴えて来院される方が出てきています

その中で、妊娠中・授乳中のアレルギー性鼻炎(花粉症)の患者さんはどうしたらよいのでしょうか

第一世代抗ヒスタミン薬は、使用歴史、疫学研究結果などから、奇形のリスクは否定的と考えられています。しかし、この第一世代抗ヒスタミン薬は眠気、口渇、吐き気の副作用から投与するのがためらわれます

第二世代抗ヒスタミン薬はその副作用を軽減した薬です

そのうち、大規模な疫学研究結果があるのは、ジルテック®(セチリジン)とクラリチン®(ロラタジン)です。アレグラ®(フェキソフェナジン)も、中規模ながらデータがありますので、比較的安心して投与することができます。

抗ヒスタミン以外のロイコトリエン受容体拮抗薬(シングレア、キプレス)は、そのほとんどがわが国で開発されたもので、疫学研究は有りませんので、内服しないようにしたほうが無難だと思います

妊娠中の薬剤の影響は、米国、豪州の基準を元に、また授乳中はHaleの基準を元に、日本では「今日の治療薬(南江堂)」という医学書が最も見やすく書かれていて、これを見ると、多くの抗アレルギー剤が、妊娠中もおおむね服用が可能とありますが、特に推奨されているものとして

妊娠中:クラリチン (ロラタジン) 、ジルテック (セチリジン)、ザイザル (レボセチリジン)

授乳中:クラリチン、ザイザル、ジルテック、アレグラ(フェキソフェナジン)

とされています

アレルギー症状があまり重篤でなければ、特に妊娠初期などは、内服薬ではなく、点鼻薬、点眼薬で局所症状を軽減させることをお勧めします

点鼻薬、点眼薬は体内移行が少ないので、可能なら局所治療薬でこのシーズンを乗り越えましょう

マスク、メガネの着用、花粉を家の中に持ち込まない生活習慣を工夫して、つらいこの季節を過ごせるといいですね