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<肺の日 「肺の働き」>

日本呼吸器学会では平成19年度から8月1日を「肺の日」と定め、呼吸に大切な肺を守るための環境づくりを啓発しています。

今日は肺の働きを知り、肺のことを考えてみましょう。

まず、口や鼻から入った空気は咽喉頭(のど)から気管を通って肺の中で左右の気管支に分かれます。

肺の中では気管支はどんどん枝分かれして細くなり、細気管支と呼ばれる細い気管支の先で、ぶどうの房のような肺胞と呼ばれる風船にたどり着きます。

この肺胞が広がったり、しぼんだりして呼吸をおこなっています。

肺胞の周りには肺動脈から毛細血管、肺静脈という血管が張り巡らされていて、そこで体内でできた炭酸ガスと、空気の中の酸素を交換しています。つまり、呼吸とは肺の中に空気を出し入れしてガス交換をすることです。

息を吸ったときの空気の中のホコリや細菌は気管支の粘膜に取り込まれ、痰として排出されます。この働きが落ちると、気管支炎や肺炎になりやすくなります。

肋間筋や横隔膜など肺を取り囲む筋肉によって、肺は広がったり、しぼんだりします。

これらの肺の構造が壊れたり、機能が低下することにより、酸素が取り込まれず、炭酸ガスがたまってしまうことがあります。また、感染にも弱くなります。

喫煙、ホコリを吸うような職業、慢性的な感染、筋力の低下などは呼吸器の病気を起こす確率を高めます。肺は生命を維持するうえで欠かすことのできない臓器です。肺の機能を落とさないよう若いうちから大事にするようにしましょう。