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<食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)>

運動でアレルギー症状が誘発される場合が有ります。

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、原因となる食品を食べた後に運動することにより症状が誘発されます。

発症には疲労、寝不足、感冒、ストレス、高温、寒冷、湿度などが関与すると言われています。

食物を摂取した後運動すると、腸管上皮の透過性が亢進しアレルゲンの吸収が促進されると考えられています。

初回発症は10~20歳代が多く、男性に好発する傾向が有ります。食物アレルギーを持っている人が70%くらいと言われています。

主なアレルゲンは、小麦、甲殻類で、ある種の解熱鎮痛剤が発症に関与する場合が有ります。最近は果物や野菜の報告も増加しています。また、複数の食べ物の同時摂取により発症する場合や、不特定の食物が発症に関与することもあります。

症状としては、皮膚症状(紅斑、膨疹、掻痒)はほぼ全例にみられます。呼吸器症状(咳、喘鳴、呼吸困難)は70%、ショック症状は50%の患者さんにみられます。半数以上の患者さんが再発症を経験し、頻回に発症を繰り返す場合もあります。

食後から運動開始までは2時間以内、運動開始から発症までは1時間以内との報告が多くみられます。

運動種目はサッカーなどの球技やランニングなど運動負荷の大きい種目が多く報告されていますが、散歩や入浴中に発症したとの報告もあります。

ある程度食品が特定できれば血液で抗体検査を施行します。

2回目以降の発症を予防するためには運動前には原因食品を食べさせない、原因食品を食べた場合、食後2時間は運動を避ける、皮膚の違和感など症状前駆症状が出現した段階で、運動を中止し休憩する感冒薬など内服した場合は運動を避ける、などに注意しましょう。